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家庭用燃料電池

 11/27の日経新聞朝刊に、「松下、家庭用燃料電池量産へ専用工場――荏原や東芝も体制整備」という記事が掲載されていました。

 松下を始め、荏原、東芝が家庭用燃料電池の量産を開始する方向のようです。そこで、家庭用燃料電池について少し調べてみました。

 燃料電池は、化学反応を利用して電気を取り出す「化学電池」の仲間で、水素と酸素の化学反応によって発電するしくみです。水の電気分解の逆ですね。つまり、水素と酸素を混ぜて電気と水をつくるというわけです。したがって、化石燃料を使わないので環境にやさしく、資源の枯渇も防げるということです。では、家庭で発電する場合、水素はどこから持ってくるのでしょう? まさか水素ボンベを家庭に置くわけにはいかないですよね。各家庭で普通に使っている、都市ガスから水素をつくり出すことになります。現在、ほとんどの都市ガスは天然ガスを利用しており、天然ガスの主成分はメタン。水素は、メタンから取り出すことができます。ガスを消費するのなら、石油と同じように化石燃料の枯渇につながるのではという疑問が沸きますが、メタンはプロパン、灯油からでも作り出せます。最近では、食品工場などから出る生ゴミを発酵させたり、下水処理のときに出る「消化ガス」と呼ばれるバイオガスを利用して、そのメタンから水素取り出す研究や、水素を生成する藻の研究なども進んでいるそうです。いろんなものから水素が取り出せるので、化石燃料の枯渇にはつながらないというわけです。ちなみにエネルギー効率で言うと、都市ガスの100に対して、80の水素が取り出せ、非常に高効率です。では、危険性はないのでしょうか? 家庭用燃料電池では、ガスから水素を抽出する改質器は、本体の内部に組み込まれていますから水素を作ったら貯めずにすぐ使用するので危険はないということのようです。発電所で燃料電池による発電をして家庭に送るということも考えられますが、これでは送電時のロスがもったいないですね。家庭で発電すれば送電ロスはありません。しかも発電時の熱もお風呂の湯沸しなどに利用できます。家庭用燃料電池の発電効率は30%ぐらいですが、排熱利用効率が50%なので、一次エネルギーの80%を利用することになり、統合効率はバツグンです。では、経済面はどうでしょう。家庭用燃料電池では電気は自宅で作れるし、お湯はタダですから、電気代とガス代のトータル料金が削減できます。従来のシステムと比べて、CO2の排出量は約40%減、エネルギー消費量は約30%減と試算されています。お風呂好きの日本人にはいいかもしれませんね。装置の大きさは、ガス給湯器ぐらいのサイズの「貯湯タンク」と、エアコン室外機ぐらいの燃料電池本体のセットだけ。化学反応で発電する燃料電池は、エンジンやタービン自体使わないので、振動もなく、音も静かなんだそうです。

 こうみてみると、いいことずくめのようですが、まだまだ価格は高いです。普及するためには少なくとも50万円以下にもっていきたいとメーカー側は言っています。今回の量産化がコストダウンにつながればいいですね。メーカーにがんばってコストダウンをしてもらいましょう。

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