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スパイラル円柱型風車

 日経エコロジー1月号に、スパイラル円柱型風車を秋田県の企業が開発したとの記事が掲載されていました。

 スパイラル風車とは、回転する円形物が揚力を生み出す「マグナス効果」の原理を利用した風車です。2007年4月、工場設備の設計・製作を手がけるMECARO(秋田県潟上市)は、スパイラル円柱型風車「スパイラルマグナス」の販売を開始しました。5本の円柱型ブレードが描く弧の直径は11.5m。定格出力は12kWで、平均風力6mのときには標準家庭の約9軒分にあたる年間3万kWhを発電できるそうです。ブレードはシリンダと呼ばれる円筒で表面にフィンというひだをらせん状に巻きつけているのが特徴です。モーターで時計回りに高速自転させているシリンダに、風が左から当たると、シリンダの上下で気圧差が生じます。上部は、風の向きとシリンダの自転方向が同じになるため、風の流速が速くなり、圧力は小さくなります。下部は、それが逆方向のため、流速が遅くなり、圧力は大きくなります。上下で生じる空気の圧力差によって、上方向に揚力を受け、風車全体が回転します。揚力が大きいため、回転数は低くて済み、騒音も少なくなります。

 日本は相対的に風が弱く、稼働時間を延ばして発電量を増やすために、弱風時でもよく回ることが必要です。一方、台風が多いため、強風時には回転を止めて風圧に耐える安全対策も必要です。スパイラルマグナスは、自転の制御によって、プロペラ型風車が回らない弱風時でもよく回り、自転を止めればシリンダはただの"棒"となり強風でも揚力が生まれません。またスパイラルマグナスは、揚力が強いため、ほぼ同じ発電能力のプロペラ型風車と比べて、回転数は1/6~1/4.回転数が低いと、騒音の軽減にもなります。

 今は、風車と制御ユニット全体を含めて約2600万円と割高になっています。マグナス効果については大学と共同研究中で、最適条件が解明され、量産化が進めば、低コストで高効率の風車が誕生するかもしれません。

 日本の風土に適したスパイラル円柱型風車がより低コストになり、日本の自然エネルギーの割合が高まることを期待したいものです。

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