« 化学物質規制強化へ 家電・日用品 安全基準を国際化 | トップページ | プラグイン・ハイブリッド車の実用化近し »

水素カー、燃料どう供給?

 今朝の日経新聞に、「水素カー、燃料どう供給?」という記事が掲載されていました。

 地球温暖化防止に役立つと期待されている燃料電池車は水素エネルギーを利用します。ところが、水素単独のガスは自然界にはほとんど存在しません。ではどうやって手に入れ、供給するのでしょうか。

 まず、水素を手に入れる方法としては、石油や天然ガスに含まれている水素を取り出して利用する方法があります。石油などを水蒸気と反応させるなどして改質し、その後に水素を回収するのが一般的です。製油所ではガソリンなどの硫黄分を取り除く処理に水素を使っています。また製鉄所や化学工場でも副産物として水素が発生します。2004年度の国内の水素製造量は360億㎥。しかもフル稼働ではなく、供給余力は推定81億㎥。これだけで約700万台の燃料電池車の必要量を満たせるそうです。つまり、現時点でも水素は大量に作られているということです。

 しかし、水素も石油から作るのならCO2は減るのだろうかという疑問が沸いてきます。燃料電池車が走る時にはCO2は出なくても、水素の製造工程では発生するわけですから。しかし、燃料電池車はガソリン車に比べてエネルギー効率が高く、全体のCO2排出量は1/3ほどに減るとみられています。

 では、水素ステーションまでの運び方や車への搭載方法はどうでしょう。
 一つは、高圧水素ガスの状態で輸送する方法です。タンクを使うのが一般的ですが、大量輸送のためのパイプラインを使う案もあります。燃料電池車にも高圧ガスのまま積むことになります。ただ、高圧ガス方式は一度の水素充填での走行距離がまだ少ないことと、ガス漏れや爆発を防ぐ安全技術が重要になります。

 一つは、摂氏マイナス253の低温の液体水素にする方法です。この方法は、タンカーで大量輸送できますが、冷却に大量のエネルギーが必要になります。また輸送過程で水素が蒸発するのも課題です。

 一つは、水素を取り込んだり放出したりする水素吸蔵合金を使う方法です。この方法は安全性に優れていますが、重たいのが欠点です。これら3つの方法はいずれも既存のインフラに設備の追加が必要という課題もあります。

 最後に、最近注目されている有機ハイドライドと呼ぶ物質を使う方法があります。この物質は水素をトルエンやベンゼンなどと化合させた液体で、従来のローリー車や既存の給油所設備を使うことができます。課題は、有機ハイドライドから水素を取り出す工程で、まだ基礎的な技術開発の段階といいます。

 その他に車載の装置でガソリンから水素を製造しながら走る方法も検討されています。しかし、この方法は硫黄分の除去などに手間がかかり反応工程が複雑になるという課題があります。また天然ガスの供給網を使ってステーションで水素を作る技術も検討されています。さらに車の方も燃料電池だけではなく、エンジンで水素を燃やす方法もあるといいます。北海道大学の市川勝教授によると、「ガソリンに水素を3%混ぜて燃やすだけで、車のCO2排出量は17%減らせる」といいます。

 どの方法が本命になるのかわかりませんが、水素を使うというのはいろいろ課題が多いということがわかります。素人目には、都市ガスから水素を作り発電する家庭用コージェネレーションシステムで作った電気を自宅でプラグインで電気自動車に供給して走るのがいいのではと思ってしまったのですが、どうでしょうかね。電気自動車の場合は天然ガスの供給網を利用して電気ステーションが出来たとしても、充電に時間がかかるというのが難点でしょうか? 

|

« 化学物質規制強化へ 家電・日用品 安全基準を国際化 | トップページ | プラグイン・ハイブリッド車の実用化近し »

環境配慮型製品」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/513205/40923992

この記事へのトラックバック一覧です: 水素カー、燃料どう供給?:

« 化学物質規制強化へ 家電・日用品 安全基準を国際化 | トップページ | プラグイン・ハイブリッド車の実用化近し »