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生産性を上げれば省エネも進む

 「日経ものづくり」5月号に、「三菱電機福山製作所の取り組み-『見せる化』で年間省エネ1億円」という記事が掲載されていました。

 省エネ活動は、温室効果ガスの排出を抑制するだけでなく、コスト削減にもつながることは周知の事実ですが、現場は日々の生産に追われなかなか進まないところも多いと聞きます。そんな中、全社的な省エネ活動で年間消費電力を1億円分削減(1997年実績比)することに成功し、さらにその経験を基に開発した「省エネ実践ツール」を商品化までしてしまった工場として、三菱電機福山製作所が紹介されていました。

 この成果を支えたのが、エネルギー消費の実態を現場の従業員にリアルタイムに「見せる」という手法だということです。プリント基板を生産する電子モジュール工場の施設に入ると、製造現場の傍らにパソコンが1台。モニターに映る棒グラフと折れ線グラフはそれぞれ、1時間ごとに記録した同工場における生産ラインの生産量と消費電力の原単位(基板1枚を生産するのにかかkる電力量)を示しています。消費電力量が多いのに、生産量が少なければ「問題あり」として原因分析が行われます。同工場では、原因究明を毎朝のミーティングで実施しています。

 ある職場でこの活動でわかったことは、生産量が落ちた原因の多くが、機械のチョコ停か部品を供給するカセットを変更する段取り替えだったそうです。こういったことは「普通のカイゼン」で解決できるものです。パソコン表示による「見せる化」も、カイゼン活動をする着眼点を見いだすためのもの。つまり、省エネはあくまで、通常のカイゼン活動を徹底した「結果」だということです。

 以前は、「省エネ=生産性を落とす」というイメージしかなかったといいます。それが生産性の向上と一緒に省エネの成果が現れてきたといいます。「見せる化」の活動によって、「あっ、そうか。省エネって生産性とつながっているんだ。だったら私たちの本業よね。」と社員は気づいたのです。

 この事例はなかなか示唆に富む話だと思いました。現場の人にとって最優先のミッションは、生産性向上、品質向上、納期遵守です。その上に省エネを強要しても、なかなか協力してもらえません。現場がいつもやっているカイゼン活動を応援してあげれば、省エネは自然に進むということに経営者や管理者が気づけば、現場と一緒に省エネにも取り組めると思います。「見せる化」がそのことに気づかせたという意味でITが果たした役割も大きいですね。

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