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浮体式水質改善装置「水すまし」

 録画DVDより、4/29(火)にTBSで放送された「ものづくりジャパン~世界を変える日本のワザ~」を見ました。

 その中で、株式会社マサキ・エンヴェックというベンチャー企業が開発した浮体式水質改善装置「水すまし」の開発物語が紹介されていました。

 汚れた水にはよく「アオコ」が発生しています。これが水環境を悪化させています。「アオコ」は、生活排水や工業用水が流れ込む池や湖にチッ素やリンなどの栄養物質が蓄積し、植物プランクトンが異常に発生したものです。アオコの一種「アナベナ」は毒を作ると言われています。

 汚染された水を浄化するには水の流れを作り、生態系を蘇らせる必要があります。その装置が「浮体式水質改善装置」、その名も「水すまし」です。あるダム湖では、巨大なポンプで空気を送り、水を循環させていました。しかしこの方法は膨大な電力が必要で、1年間で約100万円の費用を要していました。そこで、マサキ・エンヴェックの社長、眞崎建次さんは、船のスクリューを縦に使えば効率の良い水の流れを作りだせるのではないかと考えました。太陽エネルギーとプロペラ技術の応用で高効率の水の流れを作り出す。これが「水すまし」の水質浄化メカニズムです。上部にあるソーラーパネルと下部に付くプロペラ。太陽光のエネルギーでプロペラを回し、効率よく水を循環させ、水中に酸素を送り込む。この結果生態系全体が活性化していきます。さらにプロペラを逆回転させると、水面にあったアオコが水の底に沈みます。するとアオコは光合成が出来なくなり死滅するのです。アオコのある池に「水すまし」を設置すると、10日ですっかりアオコが無くなりました。電気代ゼロ、CO2排出ゼロです。この装置は1999年度の「新エネ大賞」を受賞しました。

 その後、工業用の船舶を手がける模型屋に協力を依頼し、小型軽量化に取り組みました。その時の難題が「鳥のフン」でした。「水すまし」の周りに集まった小魚を求めて鳥が集まってきます。そして鳥がフンをすると、太陽光が遮られ、「水すまし」が動かなくなるのです。表面にワイヤーを貼ることでこの問題を解決し、幾多の困難を乗り越え、小型軽量化に成功しました。直径160cmが70cmに、重さ250kgが20kgになりました。これで池や釣堀などの身近な場所にも設置することが出来るようになりました。1人でわずか10分で設置ができます。価格は100万円です。

 この「水すまし」は中国の動物園からも依頼を受け、設置されました。池の水質は大きく改善されました。この技術は国連にも認められ、世界から熱い注目を集めています。眞崎建次さんは、「電気設備のない発展途上国などにも『水すまし』を普及させたい。世界中の水問題を解決して、地球環境の改善に貢献したい。」と抱負を語ります。

 地球環境の改善に貢献したいという、眞崎社長の熱い思いが伝わってきました。この会社は植物を分解して出来た泥炭を原料にした土、「ルーフソイル」という土も作っています。保水性と透水性を兼ね備えた土です。この土はヒートアイランドに悩む都市の屋上緑化に使われています。厚さ7cmの土壌で植物が育ちます。人工資材も不要となり、従来より設置費用やメンテナンス費用が大幅に削減できました。

 「水」と「土」で地球環境の改善に貢献する企業、マサキ・エンヴェック。こういった技術が世界の環境問題の解決に貢献しているということを知ると日本人として誇りに思いますね。日本の町工場にはこういった優れた技術がまだ眠っているかもしれません。それをうまくビジネスとして世界の舞台に引き出す努力も必要ですね。

 環境分野でがんばっている日本を紹介している本があります。日本はこんなことをやっているんだということを知ることができます。日本人として誇りがわきますよ。日本がやっている素晴らしいことを世界中の人々に知ってもらいたいですね。

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