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遺伝子組み換えでバイオ燃料用種子開発

 今朝の日経新聞に、「種子油成分2割増-トヨタなど遺伝子組み換え、バイオ燃料の普及に生かす」という記事が掲載されていました。

 トヨタ自動車と豊田中央研究所、産業技術総合研究所は共同で、植物の種子に含まれる油脂成分を大幅に増やすことに成功したと発表しました。遺伝子組み換え技術を活用して油成分を約2割高めることに目処をつけたということです。ナタネなどの植物油はCO2の排出抑制につながる次世代原料として注目され、バイオ燃料を普及する有望技術になると考えているそうです。

 トヨタなどは産業技術総合研究所が開発した植物の遺伝子を効率よく操作する技術に着目し、どの遺伝子が主役になっているのかを、代表的なモデル植物であるシロイヌナズナを使って探索し、約200個ある候補遺伝子の中から油成分の合成に最も重要な遺伝子を見つけ、この遺伝子を人為的に働かせることに成功したといいます。植物の遺伝子組み換えは食料の場合、消費者に抵抗がありますが、燃料用なら受け入れやすいと見ているようです。

 しかし、この遺伝子組み換え技術でバイオ燃料に有効な種子を作るということには、かなり危険性を感じます。バイオ燃料用の遺伝子組み換え作物が各地で栽培されるようになると、食料用の作物と交雑する可能性があるからです。花粉は想定よりもはるかに遠くまで飛散することが明らかになってきました。国が遺伝子組み換え作物栽培指針で設定した遺伝子組み換え稲の栽培試験の際にとらなければいけない隔離距離は30mですが、北海道農業試験場の試験では、花粉の飛距離は約8倍の237mにも達したそうです。北海道の条例では、遺伝子組み換え稲の隔離距離を国の10倍の300mにしていますが、300m地点のポットでも交雑が見られたそうです。安易に考えると遺伝子汚染が拡大し、食べ物の安全性にも影響が出てきます。そうなっては取り返しがつかなくなります。この動きは要注意だと思います。

 バイオ燃料の危険性については、以前にも紹介しましたが、以下の本が参考になります。一読をお薦めします。

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