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おからからバイオエタノール

 先ほど、TBSの「夢の扉」という番組を見ていましたら、おからからバイオエタノールを作るというお話が放送されていました。

 バイオエタノールの原料としてトウモロコシやサトウキビなどの食糧を使ったために食糧価格の高騰を招いています。そこで食糧難が起きない燃料を作ろうと立ち上がったのが、静岡油化工業(静岡市)の社長、長島磯五郎さんです。長島さんはリサイクルのエキスパート。50年もの間、油や残飯などの廃棄物から肥料などを作ってきました。長島さんは今回、豆腐を作る際、大豆から豆乳を絞った残りかすのおからからバイオエタノールを作ったのです。おからは昔からうの花など食卓に欠かせないおかずとして親しまれてきました。ところが近年和食離れが進み、おからの消費量が激減。大量に余り始めました。現在全国で生まれるおからは年間80万㌧。その内食べられているのはわずか1割。残りは産業廃棄物となり、その処理が問題になっています。不法投棄まで起きています。

 ではおからどのようにしてバイオエタノールを作るのでしょうか。まず水に苛性ソーダとおからを入れます。それをよくかき混ぜ90℃に加熱します。そうするとおからがアミノ酸と糖分に分解します。次に酵母(イースト菌)を加えます。酵母はアミノ酸を食べ増殖します。さらに糖を食べ5日後にはエタノールが出来ます。ゴミがエネルギーになるのです。しかしこれでは量が不十分。そこでもう一つゴミを入れて解決しました。それは糖をたくさん含むじゃがいもの皮です。これを入れると効率よくエタノールが作れるのです。じゃかいもの皮も食品工場などから年間20万㌧が捨てられているのです。

 長島さんは20年前からおからを飼料としてリサイクルしていたので、今では1日に50㌧のおからが長島さんのところに集まります。2008年3月におからからエタノールを製造するプラントが完成しました。今は週100㍑のエタノールを製造しています。3年後には50倍を目指しています。今はガソリンに混ぜて会社の車を走らせています。ちなみにこのプラントを動かす燃料には廃油をリサイクルして使っています。そしておからエタノールを作った後に残るかすは肥料や飼料としてリサイクルしています。ゴミから燃料を作り、一切ゴミを出さない。まさに究極のリサイクルから生まれたエネルギーです。

 科学技術振興機構の地産地消型バイオエタノール研究施設で100%おからエタノールで車を走らせる実験をしたところ、まったく問題なく車が走りました。燃料として十分使えることが証明されました。しかも排気ガスが全然匂いません。ハイドロカーボンという有害物質がガソリンより少ないからです。しかし実用化にはまだまだ壁があります。おからの年間廃棄量は80万㌧。それで生産できるバイオエタノールの量は25万㍑。乗用車5000台分にしかなりません。長島さんは言います。「まだ捨てられているものからエタノールが出来るものはいくらでもある。たとえば残飯、うどん・パンの切れ端、数え上げれば切がないほどある。こういうものを全てテストして、これからはエタノールができるという道筋をつけていきたい。」

 長島さんは、「この地球上にはゴミはない。」と言い切ります。ゴミを宝物に変える方法はいくらでもあるのかもしれません。そんな意識を持って今はゴミとして捨てられているものを見直すことが大切ですね。

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受信: 2008年7月20日 (日) 23時48分

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