« 相次ぐ非シリコン系太陽電池の開発 | トップページ | 自治体の生物多様性保全への取り組み »

超高効率化合物による太陽電池

 今朝の日経新聞に、「太陽電池、変換効率2030年に50%へ」という記事が掲載されていました。

 2030年の実用化を目指して、超高効率太陽電池の基礎研究が加速しているといいます。一つは、福井大学の青色発光ダイオード(LED)素材による太陽電池の実証研究です。もう一つは、東京大学の宇宙用太陽電池の素材を改良したものです。いずれも変換効率(太陽光を電気に変える効率)を50%前後と、シリコン系の3倍まで将来引き上げることが可能としています。

 福井大学の山本あき勇教授らは、LEDで青色を出した窒素ガリウムに、窒化インジウムを混ぜた材料を使って太陽電池の素子を開発したといいます。現在主流の結晶シリコンだと光を吸収しても一部が熱になり、変換効率の限界値は25%前後といわれています。それに比べて窒化物系はほぼすべての波長の光を無駄なく発電に使える可能性があり、理論上の変換効率は50%を超すといわれています。

 東京大学先端科学技術研究センターと筑波大学の研究グループは、ガリウムヒ素や窒化ガリウムヒ素に、直径40ナノメートル、高さ5ナノメートルの「量子ドット」を呼ぶ微小な円錐形粒子を埋め込み、約900-1200ナノメートルの波長を効率よく吸収することに成功したそうです。改良を重ねることにより変換効率40-50%の見通しを得たといいます。高価なガリウムヒ素は人工衛星に搭載する太陽電池に使われている物質です。

 9/24のブログでも取り上げましたが、変換効率の向上や低コスト化に向けて非シリコン系太陽電池の研究開発が活発化しています。また9/28、経済産業省は太陽光発電機器を購入する世帯に約20万円を補助し、標準的な機器(約200万円)を約1割安く買えるようにする、太陽光発電補助制度を発表しており、太陽光発電の普及に弾みがつきそうです。研究開発と国の環境政策が相乗効果を生み出すことを期待したいものです。

にほんブログ村 環境ブログへ

|

« 相次ぐ非シリコン系太陽電池の開発 | トップページ | 自治体の生物多様性保全への取り組み »

エネルギー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/513205/42630747

この記事へのトラックバック一覧です: 超高効率化合物による太陽電池:

« 相次ぐ非シリコン系太陽電池の開発 | トップページ | 自治体の生物多様性保全への取り組み »