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リサイクル基盤構築への課題

 日経エコロジー1月号の特集記事の中で、「資源価格暴落で静脈産業に異変」という記事が掲載されていました。

 資源価格の乱高下により、リサイクル産業が振り回されているといいます。たとえば、廃ペットボトルは資源価格が上昇し、2005年頃から中国などが高値で買い取る動きが顕著になりました。そのため廃ペットボトルは国内のリサイクル事業者の間で奪い合いになり、落札価格が急落。逆にリサイクル業者が有償で廃ペットボトルを買い取らなければならなくなりました。処理費用をもらった上に、安定した量を確保できるという想定でビジネスモデルを構築していたリサイクル業者にとっては、ビジネスが成り立たなくなり、2008年になって、事業を継続できなくなったリサイクル業者が相次ぎました。6月にペットリバース(川崎市)が破産したのに続いて、7月に廃ペットボトルからカーペットを作っていた根来産業(大阪府堺市)が民事再生法の適用を申請しました。そして10月には、帝人ファイバー(東京都千代田区)が廃ペットボトルをペットボトル樹脂に再生する「ボトルtoボトル」事業の休止を発表しました。

 ところが、世界的な金融危機の影響で、実態経済においても資源需要が減少し、2008年10月下旬から廃プラスチックの中国への輸出がぱったり止まってしまいました。アジア地域でプラスチックの価格が急激に下落し、バージン材と再生プラスチックの価格差が縮小し、価格メリットがない中、あえて再生品を選ぶ企業がなくなったのです。

 日本国内では、リサイクル事業者が次々と倒れた現状において、海外需要が減った今、処理し切れない廃ペットボトルが再び国内にあふれ出すという心配が現実のものになろうとしています。目まぐるしい需要の変動に振り回され、国内のリサイクル基盤が揺らいでいるのです。

 循環型社会形成のためにも資源相場の変動に左右されにくい安定したリサイクル基盤の整備が重要です。企業としてリサイクルコスト低減の取り組みが必要ですが、リサイクルコストを下げるには、素材が均一で異物の少ない"品質"の高いプラスチックゴミを出す必要があります。消費者の協力が不可欠なのですが、そのためにもわかりやすい分別ルールにすることや、容器包装リサイクル法の見直しも必要でしょうね。

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