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炭化ケイ素で省エネ半導体

 今朝の日経新聞に、「炭化ケイ素で省エネ半導体-ローム、環境車向け開発」という記事が掲載されていました。類似の記事が日刊工業新聞にも掲載されていました

 家電や自動車の電源部分などに組み込む電力制御用のパワー半導体で、基板素材をシリコンからケイ素(SIC、シリコンカーバイド)に置き換える研究開発が加速しているといいます。

 炭化ケイ素は炭素とケイ素が1対1で結合した化合物で、電圧への耐性がシリコンの約9倍で、その分、素子を薄くできます。抵抗が減り消費電力も抑えられるそうです。つまり炭化ケイ素の半導体は流れる電力の損失を極力抑えることができるということです。ただ、技術的に確立されたシリコンと違い、円盤上のウエハーにするためには課題が多く残されていました。たとえば融点が2000℃と高く、素材を蒸発させてウエハー本体(インゴット)を作る時に原子がきれいに並ばないという課題がありました。最近、ようやく温度や圧力などの最適な条件が見つかり、欠陥の少ないウエハーが作れるようになりました。

 今年4月に新日本製鉄が炭化ケイ素を使った4インチサイズのウエハーを国内企業として初めて販売しました。そして8/7に、ロームと京都大学大学院工学研究科木本恒暢教授は、炭化ケイ素製トランジスタ「トレンチゲート縦型MOSFET」の大容量化に成功したと発表しました。単チップの電流容量を従来の約3倍の300アンぺアへと拡大。これによって電気自動車や鉄道といった分野で、電力を制御するパワー半導体としての実用化が可能になるといいます。

 その他、日立製作所はサーバー電源用、三菱電機は太陽光発電向けの炭化ケイ素パワー半導体を研究開発を行うとのことです。

 素材分野でも省エネに向けた研究開発が続々と進められています。半導体は応用範囲が広く、産業の米と言われていますが、シリコンから炭化ケイ素への転換は素材革命に値するもので、今後の動きを注目していきたいですね。

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