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家庭に"直流革命"

 今朝の日経新聞に、「家庭に"直流革命"が起こる」という記事が掲載されていました。

 電力会社から一般家庭には交流で送電され、AC100Vで供給されています。そして、パソコン、液晶テレビ、オーディオなどは低電圧の直流で動きますので、交流から直流に変換しています。ここで変換ロスが生まれています。ではなぜ、交流で送電されているかというと、送電損失は電流の2乗に比例して変化するため、長距離を送電する際に、高電圧低電流で送電した方が低電圧大電流よりも送電損失が少なくなるからです。発電所から送電された高電圧の電気は、変電所で電圧を下げて配電し、さらに家の近くの電柱の上で電圧を100Vに下げて、家に引き込んでコンセントにたどり着きます。この電圧を下げたり上げたりするには変圧器が使用されますが、変圧器は交流では使用できますが、直流では使用できません。したがって交流で送電されているということになります。

 しかし、家庭での太陽光発電が増えてくると、太陽電池は直流ですから、そのままパソコンや液晶テレビで使用すれば変換ロスがなくなります。家庭の電力使用量のうち、主に照明で3~4割を占めるといわれています。これを直流で動くLED照明にすれば比較的容易に省エネが実現できます。発電できない夜間での利用を考えると太陽電池などからの自然エネルギーをリチウムイオン電池などの2次電池にためて、そこから安定した直流を使って、直流対応の家電機器を動かすことになります。家庭用燃料電池でも送電の必要がありませんから同じですね。

 エアコンや冷蔵庫といった高電圧を要する家電は電力会社から送られてくる交流で利用し、LED照明やパソコン、液晶テレビなどの低電圧の直流家電は太陽光発電や燃料電池でつくる直流電力を使うというように、両者を効率よく給電、配電するシステムがこれから注目されてきます。以前、このブログでも紹介したマイクログリッドの概念です。太陽光発電や燃料電池を設置した家庭では、次にこういったしくみが視野に入ってくるのでしょう。

 LED照明を待たなくても、白熱電球はそのまま直流でも光ります。モーターも直流モーターが既にあるわけですから、家庭の電力の直流化は現在の技術を集めれば実現可能な技術なんだと思います。そう考えると「CO2の25%削減目標」も十分手の届く数値のように思えてきます。もちろん技術革新とライフスタイルの変換は必要でしょうけれど...。

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