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エネルギーの情報化

 12/11に開催された「関西低炭素・エネルギー産業創造懇話会キックオフセミナー」に出席しました。ここで、京都大学大学院情報学研究科の松山隆司教授の「エネルギーの情報化」という講演を聴きました。

 情報通信の世界では、30年位の間にメインフレーム中心の集中型ネットワークからインターネットを中心とした分散型ネットワークに変わりました。それと同じようにエネルギーの世界も集中型から分散型に変わるといいます。今は電力会社から電気を供給する集中型ネットワークです。それが各家庭が太陽光発電などで電力を作り、地域から徐々に広域に分散型ネットワークを作るというわけです。

 今各家庭に供給されている電力は火力発電は何%でどこから届いたものなのか、原子力発電は何%でどこから届いたものなのかということがわかりません。リアルの世界では電力に色を付けることは不可能ですが、バーチャルの世界(コンピュータの中)で電力を識別し色を付けるといいます。おもしろいですね。

 もう少し実態的な話で言うと、第一ステップでは家庭にある全ての家電製品にスマート・タップと呼ばれるセンサーを取り付けます。スマート・タップはその家電製品の消費電力を時々刻々とコントローラーに送り届けます。住人がどのように家電製品を使っているかがモニタリングできることになります。第二ステップでは家庭内の電力の需給状態を基に調整を行い、各家電製品に利用可能な電力使用量や時間を割り当て、利用可能量をオーバーすると自動的に電力供給を止めたり、低減したりといった制御を行うということです。これを「エネルギーオンデマンド」と呼ぶそうです。上限値を設定すればいやおうなしに省エネは進みます。第三ステップでは、各家庭に配置された発電装置や蓄電装置を利用してトータルな電力マネジメントシステムを構築することになります。電気自動車に搭載されている電池ともつながります。電力会社からの供給と自家発電をバランスよくマネジメントすることになります。「家庭内ナノ・グリッド」と呼ぶそうです。そして、第四ステップでは、地域内の家庭間をネットワークで結び、個々の電力マネジメントを統合して、相互に電力のやり取りを可能にする地域エネルギーマネジメントシステムを構築するということです。「地域ナノ・グリッド」と呼ぶそうです。こういう形で分散型エネルギーネットワークシステムを構築していくのだそうです。さらに言えば、電力だけでなく、熱も含めたオンデマンド型総合エネルギーマネジメントシステムを構築したいという目標を掲げているそうです。光エネルギー、電気エネルギー、熱エネルギー、化学エネルギー、運動エネルギーなど、多様な形態のエネルギーを総合的にマネジメントし、超省エネ機能を実現しようというわけです。エネルギーを仮想空間(情報系)の中でモデル化し、コントロールする。モデル化が出来れば様々な予測もできるようになります。それが「エネルギーの情報化」の意味と理解しました。

 情報通信の世界で経験したパラダイムシフトをエネルギーの世界でもこれから経験することになるかもしれません。

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