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2011年10月

身近な熱を電気に変える熱電発電

 10/15に放送されたNHK「サイエンスZERO」の「身近な熱を電気に変えろ-実用化迫る!熱電発電」という番組を見ました。

 金属棒の両端に電流計を接続し、金属棒の片側をランプで熱すると、熱い方から冷たい方に電子が流れます。熱エネルギーを与えられた金属ないでは、電子の運動が活発になり、温度の高い方から低い方に移動するのです。これをゼーベック効果といいます。番組では、人の体温からも発電することを実験で示していました。

 身の回りには、コンロの熱、お湯を沸かした時の熱、テレビやパソコンなどの電子部品の発熱など、低温で捨てられる熱はたくさんあります。それらを一つ一つ電気に変えて集めれば使える電力になりそうです。

 東北大学では、2010年9月に絶縁体に温度差を発生させると、電子の磁気的性質(スピン)が発生し、その電子の回転運動から電気エネルギーを取り出すことに成功しました。スピンゼーベック効果といいます。絶縁体でも発電が可能となれば応用範囲も広くなります。

 タービンを回すことなく、低温の廃熱から電気エネルギーを取り出せるので、安全で効率的な発電方式といえます。建設機械のコマツの試算によると、熱電発電の発電コストは8.9円/kWhだそうで、太陽光発電、風力発電、水力発電、さらには石油による火力発電よりも発電コストは安いということになります。

 製鉄工場では大量の廃熱が発生しますし、あらゆる工場で廃熱があります。さらにはレストランなどの調理を伴う施設に一般家庭、あらゆる現場で発生する廃熱を電気に変えることができれば、エネルギー問題の解決に大きく前進することでしょう。実用化に期待が膨らみます。

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ブラウン管、真空断熱材に再利用

 今朝の日経新聞に、「ブラウン管TV再利用-パナソニック、ガラスを断熱材に」という記事が掲載されていました。

 ブラウン管テレビに使われたガラスを回収し、破砕や溶融などの工程を経て、「グラスウール」と呼ぶ断熱材の材料に転用するそうです。まずは自社製の冷蔵庫に使用し、将来的には外部顧客への販売も検討するとしています。

 私の家ではケ-ブルTVのデジアナ変換サービスのお蔭で、まだまだブラウン管テレビが活躍しています。新たに生まれ変わる先があると知ると暖かい気持ちになります。もうしばらくお世話になります。(^^)

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デジタルグリッド

 今朝の日経新聞に、「新電力網で再生エネ普及」という記事が掲載されていました。

 NEC、東京大学、産業技術総合研究所が、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを導入しやすくする新しい電力網の開発に乗り出すとしています。これは東京大学大学院工学系研究科の阿部力也特任教授が考案した分散型電源システム「デジタルグリッド」を実用化しようとするものです。

 これまでのスマートグリッドの概念は、既存の電力系統はそのままにして、発電と消費を情報系で突合せ、双方に切り替えていくという方法で、電力の需要と供給のバランスをとるという考え方です。つまりアナログ電力とデジタル情報の組み合わせです。それに対してデジタルグリッドの概念は、既存の電力系統を基幹送電線と非同期分散のマイクログリッドに分離し、発電と消費をデジタル電力で一元管理するという方式です。つまり電力、情報ともにデジタルで運用するものです。電力を融通しあうルートがマイクログリッドの数の2乗に比例して増えるため、インターネットのように、さまざまなルートから安定的に電力が供給できるようになるというのです。

 電力を大量に消費する産業部門は期間送電線から電力を受け取り、民生用の電力は再生可能エネルギーを主体としたマイクログリッドの電力を受け取るという2重構造を構成することができます。

 マイクログリッド間の融通電力量を調整するには、各マイクログリッドの通過ポイントにIPアドレスを付与しておき、電力を融通しあう問い合わせのプロトコルう定め、電力を融通する電力量そのものにヘッダーとフッター情報をつけて、そのアドレス情報にしたがって電力の不足しているところへ配電するというわけです。まさにインターネットの世界とそっくりですね。エネルギーのデジタル化が始まろうとしています。情報通信の世界で経験したオープン化がエネルギーの世界でも始まるわけです。

 技術的には確実にエネルギーのデジタル化・オープン化は始まっていますが、既存の電力会社の抵抗はきわめて大きいと予想されます。政治が相当リーダーシップをとって発・送・配電分離などの規制改革を実現してもらわなければなりません。今電力料金の不透明さに対する批判が大きくなってきていますが、世論が政治に圧力をかけ、実現の方向にもっていくことが重要です。

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