環境マーケティング

「エコブランディング」

 「エコブランディング」という本を読みました。

 「お金持ちはエコに走る」という言葉が印象に残りました。自分の感情を満たすためにエコに走るというのです。例えばエコハウスを購入したお金持ちは、「やっと本物の家に出会った」「自分らしい家を建てることができた」というのです。「環境にも配慮したエコハウス」は本物だ。その本物を選ぶ私も本物だ、ということです。「自己投影型の消費」というわけです。「地球を救う」というとかっこいいですよね。誰もがかっこいいことにあこがれる。それがエコ商品を購入する力になるんですね。

 エコ商品を欲しいという属性は、富裕層と知識層。つまりエコブランドを育てるというのは、よいお客様だけに囲まれ、成長が約束された経営戦略だと著者は述べています。

 この本を読むとエコは儲かると確信できます。いいことをして儲かるならこれほどいいことはありませんね。「エコで儲ける」というと少し罪悪感を感じてしまうところもありますが、エコしないで儲けるよりよっぽどいいと思うと気持ちが楽になりますよ。

にほんブログ村 環境ブログへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

買わない、持たない、捨てない

 今朝に日経新聞に、「いまどきの売れ筋-節約すくう新サービス」という記事が掲載されていました。

 携帯電話を直して使い続ける人が急増しているといいます。3万円~6万円もする携帯が修理だけなら2千円~5千円で済みます。修理チェーン「ミスターミニット」が高島屋新宿店で開くサロン風工房では、靴やカバンを洗ったり分解したりして新品同様にするサービスの売上高がこの半年、前年比1-4割の伸びで推移しているといいます。また、日経産業地域研究所の2008年調査では主なデジタル家電の買い替え年数が前年より長くなっているという結果が出ているようです。

 さらに、最近はカーシェアリングのサービスを利用する人も増えてきました。三井物産系のカーシェアリング・ジャパンでは、全国のカーシェアリング会員は過去1年で倍増したそうです。カーシェアリングのサービスを提供する事業者も増えてきました。また、米大手小売業のコストコは会員制安売り店で、ペットボトルの飲料水(500ml)35本を600円で売るなど米国型の大量販売が特徴ですが、幕張店では駐車場待ちの行列ができるほど繁盛しているそうです。大量に購入して近所同士で食品や日用品を分け合う「シェア」がジワジワ普及し始めているといいます。

 ブランド品買い取りのデファクトスタンダード(東京都品川区)には連日、全国からバッグや宝飾品などのブランド品が入った段ボール箱が届くといいます。タンスに放置されていた品々を売ろうというわけです。

 大量消費に慣れた消費者ですが、この不況の中、昔日本人が持っていた「ものを大切にする」「もったいない」という意識を取り戻しつつあるのかもしれません。「所有する」ことよりも「持たずに価値を享受する」方向に向きつつあるのかもしれません。ITの世界でも、最近「クラウドコンピューティング」というのが注目されています。自社にサーバー、データ、システムなどを持たずに、インターネットを通じて提供されるWebサービスを利用し、サービス料金を支払うというスタイルです。自社でシステムを維持運営するよりもコスト面で優位だと考える企業が増えてきたということでしょうか。

 節約志向に加えて、環境に配慮したいという心理も働いて、これからは「買わない」、「持たない」、「捨てない」という「3ない」消費が主流になるかもしれません。従来のモノを作って売るというビジネスモデルだけでは企業は生き残れないのではないでしょうか。「3ない」消費に適したサービスの提供に不況克服のカギがあるかもしれません。

にほんブログ村 環境ブログへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ITに特化したTCOラベル

日経エコロジー2月号に、「進化するEUのエコラベル-ITに特化したTCOラベルに存在感」という記事が掲載されていました。 

 スウェーデンには、IT製品に特化した「TCOラベル」というエコラベル制度があるそうです。1978年に検討が始まったこのエコラベルは、人間工学に基づいて製造され、環境に負荷を与えないIT製品であることを認証します。約120万人から成るスウェーデンの労働組合「TCO」が、下部組織としてラベルの認証機関「TCO Development」を設立し認証を行っています。

 1982年から10年かけて基準を策定し、1992年に初のTCOラベルである「TCO'92」を発表しました。これはコンピュータのディスプレイ用ラベルで、フィンランドのノキアの製品が初の認証を受けました。これに日本のナナオなどが続きました。

 ラベルの種類は、コンピュータ(パソコン)、ディスプレイ、キーボード、プリンタ、マイク付きヘッドホン、携帯電話、オフィス家具を対象に11あります。現在、ディスプレイ用の新ラベル「TCOディスプレイ5.0」の論議が進行中で、2008年11半ばに素案が公表され、2009年2月末に取りまとめられる見通しだそうです。欧州では優良なIT機器に表示するラベルとして既に確立されています。

 環境ラベルにはタイプⅠ、Ⅱ、Ⅲの3種類のタイプがあります。タイプⅠは第三者機関がある基準、ハードルを作って、それを越えた製品を認定するもの。タイプⅡは、企業や業界団体などが自主的に製作した環境ラベルで、企業が独自に基準を設定し、基準を満たしたと判断した製品に対して自ら付与します。タイプⅢは、基準がなく、製品の環境負荷をLCA(ライフサイクルアセスメント)による定量的なデータとして示し、環境配慮製品としての判断を購入者・消費者に委ねるものです。TCOラベルはタイプⅠの環境ラベルです。

 TCOというとTotal Cost of Ownership (コンピュータシステムの導入、維持・管理などにかかる費用の総額)と一瞬思ってしまったのですが、そうではいないんですね。しかし、環境負荷削減とコスト削減は重なる部分も多いので、あながち無関係と言い切ってしまわない方がいいかもしれません。ITは社会の環境負荷低減に貢献できますが、IT機器そのものの環境負荷低減、そしてコスト削減が求められています。欧州で定着しているTCOラベルに日本のIT機器メーカも注目する必要がありそうですね。

にほんブログ村 環境ブログへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

消費者の環境意識の高まりとCO2表示

 今朝の日経新聞に、「CO2排出量表示の商品『高くても買う』66%」という記事が掲載されていました。

 国土交通省の国土交通政策研究所が首都圏の24~40歳代の男女約550から6月中旬に回収したアンケート結果によると、製造過程でどれだけCO2を排出したかが表示してある商品なら、約66%の消費者が「価格が高くても買う」と回答したそうです。

 CO2排出量の表示がある商品とない商品のどちらを選ぶかを聞いたところ、約42%は「価格が5%程度高くても表示のある商品を買う」と答えています。価格の上昇が10%程度になっても表示のある商品を買うと答えた人は約8%だそうです。「家電製品は10%程度、食料品は5%程度高くても買う」と回答した人は約16%だそうです。一方で「価格が高くなるなら表示のある商品は買わない」という人も34%。表示があるかどうかで価格が変わらないなら約85%の人が「表示のある商品を買いたい」と答えています。

 消費者の環境意識は確実に高まってきているようです。しかし、食料品などは価格の上昇をできるだけ抑えてほしいというのが本音のようです。製造過程でのCO2排出量の算出にはそれなりのコストがかかります。しかし、これだけ消費者の環境意識が高まってくるとやらざるを得ないでしょうね。できるだけコストをかけずにしかも信頼性のある数値を出す工夫が必要です。算出基準の設定とITの活用がキーになりそうですね。

にほんブログ村 環境ブログへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

味の素、商品にCO2排出量表示へ

 今朝の日経新聞に、「味の素、商品にCO2排出量表示 イオンなどと協力し算出」という記事が掲載されていました。

 味の素はイオン、大日本印刷、東洋製缶と協力し、食材だけでなく容器包装の原料となる資源の採掘や輸送、包装材への加工などの各段階でのCO2排出量を調べています。廃棄後の容器包装リサイクルで新品の材料使用が減る量も分析し、製造時のCO2排出量から差し引いたうえで商品1個あたりの排出量を算出します。各段階での排出量の計算方法を確立します。イオングループは味の素の商品の配送や販売時に利用した店舗の冷凍ケースなどでのエネルギー消費量を調査します。大日本印刷と東洋製缶は容器包装製造などの過程でのCO2排出量を調べます。欧州が先行する「カーボンフットプリント」と呼ばれる取り組みで、日本の大手メーカーでは初めてということになります。

 味の素は、分別回収が難しい包装材を利用しないなど、商品の設計段階からの環境負荷の軽減にも取り組むとしています。商品の製造、流通過程をすべて把握することで、食品の安全性などについて監視する効果もあると見ています。

 製造から廃棄までライフサイクル全体で排出されるCO2を1つの商品あたりでわかりやすく表示すれば、消費者はCO2量を新たな商品選びの基準にすることができます。しかし、原材料の製造過程でどの段階までを算出対象にするのかなどの条件により、排出量の値は大きく変わります。各社が異なる規格で算定した数字を表示すれば、消費者に誤解を招く可能性もあります。

 味の素は経産省が流通大手などと協力して2009年度からPB商品などに採り入れる算出規格に先行して独自規格を打ち出し、食品事業者などへの普及を目指し、予想される政府や他社との規格統一を巡る調整を有利に進めたいと考えているようです。

 確かに、商品にCO2排出量を表示するのはブランドイメージの向上につながる効果が期待できます。そして黎明期においてはCO2排出量の表示がある商品とない商品が混在するという状況が想定されます。同じ値段の商品であれば、多くの消費者はおそらく、表示ありの商品を購買するでしょう。CO2排出量を表示することが商品およびその企業の信頼性につながるからです。原産地表示のある商品とない商品では、ある商品を買うのと同じです。つまり食の安全性とトレーサビリティの問題と同様にとらえてしまうからです。しかし、CO2の排出量が明示されているからといって、その食品そのものの安全性が高いとは言い切れません。食品添加物が含まれているかもしれません。消費者としては環境配慮性と安全性は区別して評価する必要があります。

 CO2排出表示が正しく運用されるためには、何といっても、具体的な排出量の第三者機関による認証が必要だと思います。数値の信頼性が損なわれれば、「産地偽装」ならぬ「CO2偽装」になってしまいます。経産省の制度設計ではこの点も十分考慮してもらいたいものです。

にほんブログ村 環境ブログへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)